教育

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ソーシャル・イノベーション(方法論から実践まで)

担当: 松本文子(COデザインセンター)

  • 全学・学際など
  • COデザインセンター
  • 大学院生(博士前期)
  • 大学院生(博士後期)

授業科目など要旨

貧困や格差、教育、気候変動など、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)に関わる多くの社会的課題では、解決に向けた阻害要因が多領域にまたがるとともに、複雑に絡み合っている。加えて、環境変化が早く、不確性が高い現代においては、従来の解決策がステークホルダーの支持を得られず、副作用をもたらすケースも見られる。こうした、分野と領域を超えたやっかいな問題(wicked problem)に対して、本授業では、新しい解決策を目指すソーシャルイノベーションの様々な事例を紹介する。さらに、問題定義の方法と新しいアイデア創出に関するグループワークを通じて、協働に向けた問題を定義するための視点を培い、またツールの一つとして、デザインシンキングという手法を学び、実践することを目的とする。

SDGs貢献可能性

講義で学んだ事例や思考法を基礎として、デザイン・シンキングを実践すべく、チームワークによって、共感、問題定義、アイデア創出、プロトタイプ作成、テストを行う。地域団体と連携しながら実際のフィールドでの協働に向けた視点を培い、SDGsに貢献可能な社会的インパクトをもった、ソーシャル・イノベーションを具体化する。2020年度は東条川疏水フォトコンテストを行い、疏水の魅力の再発見とSNSを通じた情報発信と交流、兵庫県立社高校およびカフェ・シャレードと地産品を使ったメニュー開発を実現した。

備考

多様なSDGs目標を網羅する講義となっている。高度汎用力形成のため、少人数でのディスカッションを重視し、事例紹介を行う際にも、情報提供にとどまらず、ゲスト講師にとっても新たな発見があるような、双方向の学びを提供している。こういった方法により、SDGsの課題解決を阻害するやっかいな問題(wicked problem)について、実践的に学ぶことができる。また、講義終了後もプロジェクトを継続し、SDGs達成の実践につながっている。