教育

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機能材料化学

  • 理工情報系
  • 工学研究科・工学部
  • 大学院生(博士前期)

授業科目など要旨

目的とする化学反応のみを選択的かつ効率的に進行させる物質である触媒は,燃料の製造,プラスチック製品や合成繊維の合成,医薬・農薬などのファインケミカルズ合成,環境技術ならびに太陽光をエネルギー源とした次世代のエネルギー開発分野など様々な分野で活躍している。今後,資源,エネルギー,環境の制約が厳しくなる世界的状況の中で,新触媒への期待はますます強くなっている。本講義では、多孔質・超微粒子・薄膜状の酸化物・半導体・金属・炭素材料を利用したナノ触媒・光触媒・界面光機能材料の開発と応用について講義する。特に、放射光利用による局所構造解析法などナノ材料に利用するスペクトロスコピーを紹介しながら,固体表面のキャラクタリゼーション、最新の触媒、光触媒、燃料電池触媒などの話題を積極的に取り上げる。

SDGs貢献可能性

これまでの人類社会は,産業経済活動の指数関数的な増大に伴い,自然界に存在する大量の化石資源をエネルギーおよび燃料として消費し,その結果として資源の枯渇,二酸化炭素濃度の上昇に伴う地球温暖化,窒素酸化物による酸性雨など地球規模での環境問題が深刻化している。本講義で主に対象とする触媒技術は、その解決のためのキーテクノロジーとして大いに期待されている。したがって、修了者はSDGsの理念に従い,高効率で安全かつ環境負荷を最小限に抑えた物質・エネルギー変換技術を基盤としてた、更なる発展を持続できる社会を構築に貢献しうる。