教育

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現代紛争論

  • 人文学社会科学系
  • 国際公共政策研究科
  • 大学学部生(学士)

授業科目など要旨

本授業は紛争の解決を通じて平和を実現していく国際社会及び現地社会の努力を理解し、そうした努力に参加あるいはそれを支援していくのに必要な理論的、実践的な基礎知識を獲得することを目的としている。また、理論を検証する研究も同時に学ぶことで、理論をもとに実施された紛争解決アプローチの効果、そしてこれまでの実証研究により生じた理論の発展の過程も学ぶことを目的としている。これらを通して、紛争を科学的に分析し、紛争解決の政策に関して議論をすることができるようになることを目的としている。そのため、現代の紛争について、紛争の発生・継続に関わる側面(要因、継続、影響、介入)、紛争から平和へ向かう側面(終焉過程、交渉・仲介・和平合意、平和構築)における、理論・実証研究を詳しく紹介する。現代の紛争に見られる特徴であるテロ・反乱、反政府武装勢力の統治、民兵、市民への暴力、環境変化と紛争、ジェンダーと紛争解決、市民社会の役割といった側面も踏まえながら、紛争解決の問題・課題を論じていく。

SDGs貢献可能性

本授業を修了した学生は、国際機関(国連や国連諸機関)、政府、開発援助機関(JICA等)、教育研究機関、民間団体などにおいて、国際社会の平和を創出し、それらを維持させる業務及び活動に従事することが可能性としてある。実際、人道・平和分野で仕事をしたいという学生は少なくなく、本授業を受けた後大学院に進み、研究や実践でそのような分野をめざす者もいる。紛争の解決はそれ自身が命を救うことに貢献する他、個人や社会が負った傷の修復と社会の再活性化に役に立つ。

備考

本授業を履修した学生の中から、海外の国際機関事務所、開発援助機関事務所でインターンシップを行ったりする者が数名出ている。また、アジア・アフリカで紛争に関連してフィールド調査を行った学生もいる。いずれも大学院へ進学している。 本授業では 海外の文献を積極的に扱い、海外の文化・社会を理解する国際的人材を育成することも合わせて狙っている。