教育
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現代紛争論
授業科目など要旨
本授業は紛争の解決を通じて平和を実現していく国際社会及び現地社会の努力を理解し、そうした努力に参加あるいはそれを支援していくのに必要な理論的、実践的な基礎知識を獲得することを目的としている。そのため、第二次世界大戦後の現代的な紛争について、紛争の分析(歴史的経緯や背景要因)、紛争解決(和平交渉過程や和平プロセス)、紛争後平和構築における主要なテーマのもとに、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの事例を詳しく紹介する。主要なテーマとして非植民地化と民族自決、国民形成とマイノリティ、中東和平問題、ジェノサイドと残虐行為、ポリティサイド(政治集団の破壊・大量殺害)、冷戦期独裁体制、テロリズム、移行期正義(紛争後の裁判や真実和解委員会)を取り上げ、これらの問題・課題をめぐる国際的原則・規範及びその具体的適用、またそこにおけるさまざまな問題を論じる。
SDGs貢献可能性
本授業を修了した学生は、国際機関(国連や国連諸機関)、政府、開発援助機関(JICA等)、教育研究機関、民間団体などにおいて、国際社会の平和を創出し、それらを維持させる業務及び活動に従事することが可能性としてある。実際、人道・平和分野で仕事をしたいという学生は少なくなく、本授業を受けた後大学院に進み、研究や実践でそのような分野をめざす者もいる。紛争の解決はそれ自身が命を救うことに貢献する他、個人や社会が負った傷の修復と社会の再活性化に役に立つ。
備考
本授業を履修した学生の中から、海外の国際機関事務所、開発援助機関事務所でインターンシップを行ったりする者が数名出ている。また、アジア・アフリカで紛争に関連してフィールド調査を行った学生もいる。いずれも大学院へ進学している。本授業は2020年度から英語で行っており、国際的人材を育成することも合わせて狙っている。