教育

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国際法2

  • 人文学社会科学系
  • 国際公共政策研究科
  • 大学学部生(学士)

授業科目など要旨

「国際法2」では、講義内容の一環として、国際関係における諸アクターの法的地位について、10回ほどをかけて学ぶ。具体的には、まず最も基本的なアクターである国家がどのような機関から成り立っており、国際関係で行動しているかを学んだ上で、主にそれら国家によって構成される国際機構の歴史、組織、働き、そして紛争解決についてのルールを学ぶ。続いて個人の扱いに目を移し、個人の出入国や難民の保護、外国人の保護、人権の保護と促進の順に、国際法のルールがどのようになっているかを学習する。難民保護や人権の分野では、国連をはじめとする国際機構が大きな役割を果たしていることを重点的に学び、現代の国際社会において国際機構が果たしている意義と、現実の国際政治関係でそれらが直面している様々な問題も理解する。

SDGs貢献可能性

SDGsの目標全般の達成には、国際機構を通じた国際社会の緊密な連携が必要不可欠である。また、すべての人が享受するべき人権は、SDGsの目標全体を通底する基本理念の1つでもある。例えば、目標1「貧困をなくそう」、同2「飢餓をゼロに」、同3「すべての人に健康と福祉を」および同4「質の高い教育をみんなに」は、いわゆる社会権規約(1966年)が規定する基本的人権を前提とするものである。本講義を履修した学生は、国連をはじめとする国際機構の成り立ちや働き方と、国際社会における人権保障の歴史と仕組みについて法的に正確な理解を得ることを通じて、SDGsの基盤ともいえる現代の国際機構と人権保障制度の意義と限界について自らの批判的意見を持ち、その改善のために行動する関心と意欲を得ることができる。