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いちょう祭で第1回阪大万博トークイベント「大阪万博今昔物語~70年と2025年万博のつながり~」を開催しました
第1回阪大万博トークイベント@いちょう祭「大阪万博今昔物語~70年と2025年万博のつながり~」を5月3日、いちょう祭初日に開催しました。大阪大学2025年日本国際博覧会推進室が企画したもので、多彩な講師の新旧興味深い講演、トークに、来場した約40人、WEB参加の約20人が聴き入りました。また、いちょう祭の3、4日両日、ブース「参加しよう、大阪・関西万博に!」を出展し、学生プロジェクトや「いのち会議」「連続講義」などの紹介を行いました。
トークは3日午後1時半から、基礎工学部国際棟シグマホールで開催しました。まず、本学卒業生でもある関純子・関西テレビアナウンサーが「当時のニュース映像で振り返る70年万博」と題して講演。同局が保存する当時の貴重な映像を流しながら、「第一回万博が開かれたのは1851年ロンドンだった(日本への黒船来航の2年前)」「一番人気のアメリカ館には4時間もの行列ができた」「会場には『動く歩道』も設置され、これが大阪のエレベーターで右側に止まって立つ習慣のもとになった」「迷子対策の迷子ワッペンが人気を博し、子どもより大人の迷子の方が多いこともあった」など、興味深い話題を展開しました。また、会場で70年万博に行った経験のある人にも発言を求め、「ガールスカウトの活動で参加した」「夜の部は空いていて、人気館にも入りやすかった」などの思い出が紹介されました。
続いて、万博協会の澤田裕二・テーマ事業ディレクターが「2025年万博で描く未来社会」と題して講演しました。テーマ事業としての8パビリオンの特徴を紹介したり、「万博とは?」との基礎知識も教えてくれました。各国の大半の万博会場の跡地は廃墟となっている一方、多数回開催していずれも跡地を有効活用している日本の事例は、非常に貴重だそうです。「あなたにとって『万博とは?』」と会場に語りかけ、「見るだけでなく、あなたが参画して、未来を考えましょう」と呼びかけました。「25年に描く未来社会」として、事業プロデューサーの石黒浩・栄誉教授の言葉を援用しながら「『人類が人間と社会、自然を操作できる“道具”を持った時代』であることを自覚する必要がある。人類が試されている世紀であり、希望ある社会にしなければならない」と語りました。
このあと、パネルディスカッション「時代を担う学生の参画」を行い、2人の講師が発言したほか、秦茂則・阪大万博推進室長が阪大としての取り組みを紹介したうえで「学生が積極に活動していて、他大学との交流も進めて頼もしい。他大学にも活動に入ってもらって、全体で盛り上げたい」と述べました。もう一人の出演者である学生部会「a-tune」副代表の吉田洵さんが「私たちは、各個人が自分と異なる相手の立場、背景を尊重できる社会と定義する『Unity』を目指している。万博では、100カ国の学生によるe-Symphonyを奏でたい」と抱負を語りました。
最後に西尾章治郎総長が「万博に向けて、阪大として『いのち』について考えていきたい」「過去の万博では国、企業が運営してきたが、今回市民が入ります。市民主導で創設された大阪大学は、それを担いたい」「『万博はあなたに与えられたチャンス』という澤田ディレクターの言葉に共鳴しました。阪大にとっても絶好の好機として、活動していきます」と述べました。