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【開催報告】2024年10月15日(火)、いのち会議 資源循環アクションパネル「世界におけるサーキュラーエコノミーの構築にむけて~特にプラスチックリサイクルほか廃棄物視点から~」を開催しました!

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2024年10月15日(火) いのち会議 資源循環アクションパネル「世界におけるサーキュラーエコノミーの構築にむけて~特にプラスチックリサイクルほか廃棄物視点から~」を開催しました。話題提供者の方々含め会場に17名、オンラインに24名が参加しました。以下に概要を報告します。

開会挨拶 堂目 卓生(大阪大学総長補佐、「いのち会議」事業実行委員会副委員長):「『いのち会議』について」

✓ いのちの理念:「助けるいのち(capable)」と「助けられるいのち(vulnerable)」が常に入れ替わる可能性のある時代、前者ではなく後者を中心に据える共助社会
✓ いのち会議・宣言:40回以上開催してきたアクションパネル、ボトムアップで声を収集→いのちの理念を核とするアジェンダをソフトレガシーとして世界へ発信

中村 武洋(国連環境計画 国際環境技術センター(UNEP-IETC) センター長)「開催にあたってのメッセージ」

本多 俊一 (国連環境計画 国際環境技術センター(UNEP-IETC)) プログラムオフィサー)「いのちを守る資源循環 ごみゼロ社会への挑戦」

✓ ごみがあふれる光景:途上国だけでなく日本含めた先進国でも見られる光景
✓ UNEP(国連環境計画):廃棄物担当の部署に所属、世界中の現場に赴く
→廃棄物に関わるあらゆる問題(貧困・ジェンダー・こどもなど)に対応
←人間・地球の未来に関わる根幹問題が積み重なっている現場
✓ 増え続けるゴミ排出量:有害性は下がっても、分解できないごみが残り続ける
←産業革命を一つのきっかけに分解できないごみが出現し増え続ける
✓ 歴史的にごみ問題の根本的な解決と向き合ってこなかった状態をどう変える?
→三大危機(気候・自然・汚染):目の前の利益の優先(経済優先、見て見ぬ振り)
✓ 廃棄物汚染による死者数は世界で600-800万人、一方で地球資源の過剰採取
→サーキュラーエコノミー:両者の問題を解決するための資源循環社会の構築生→生産者・消費者両方がコスト(廃棄方法、自然・生物由来の資源など)を負う

土居 亜希子(公益財団法人地球環境センター(GEC) 大阪本部 国際協力課 企画官)「GECの事業紹介」

✓ 地球環境センター(GEC):約30年前に大阪でUNEP-IETCの支援を目的に設立
←1990年の大阪で開催の花博のレガシーとして設立という経緯
✓ GECのミッション:UNEP支援(国際会議・WS、広報など)と地球環境保全支援(途上国の温暖化対策、日本企業の海外での環境ビジネス展開の支援など)
✓ プラスチックごみ問題、資源循環の国際協力(G20に際した国際セミナー・シンポジウムの開催、循環社会展開に向けたGPを学研修プログラムなど)
⇒ UNEP、国内外の民間企業・自治体を「つなぐ」ことで効果的な活動展開を支援

北辻 卓也 (公益財団法人地球環境センター(GEC) 専務理事)「地球環境センターといのち宣言の活動」

✓ ごみゼロ国際デー(3/30):「ごみゼロは地球を救う」、身近なごみ削減の成功が鍵
⇒「地球人としての共感」に基づく一人一人の行動と仕組み作りの両方が必要
✓ ごみ:身近な事例・生活での実感と地球・生態系(俯瞰)の両方に基づく行動変容
✓ プラネタリーバウンダリー:人口とCO2排出量の増加による地球の限界
✓ 大阪市のごみと人口:1991年を境に人口は横ばいもごみ量が60%減少
←地域コミュニティと協力した徹底したごみの分別、ペットボトル循環プロジェクト、レジ袋有料化など
✓ 環境と経済と社会の統合:「加害者と被害者の区別→全員が加害者で被害者」、「環境配慮は高コスト→経済・財政的メリットにつながる仕組み作り」へと変化
✓ 共感:自分と他者を区別する排他的アイデンティティ→自分と他者を同一視、自分が何者で何を為すべきか考える共感的アイデンティティ(線から環へ)
✓ 水・炭素・窒素の循環:奇跡的な環境下(地球と太陽の距離)で生物の誕生・進化
→人類の進化による循環の危機:COPなど世界的な取組による対応
✓ ホモ・サピエンスの強みと危機:道具の利用・分業化などの先にある環境の危機
→コミュニケーション能力(共感)を活かした上部構造からのコントロール模索
⇒世界(国連機関)と地域を繋ぐGECのミッションの重要性

質問・ディスカッション

✓ 世界を変えるほどの共感(ごみだけに限らず複雑に絡み合う問題の多さ)を世界中の多様な個々人が受け入れるキャパシティを持っていると期待していいのか?あくまで理解なのか(一種の洗脳を含めた)統制もやむなしなのか?
→レジ袋有料化に際しても、ポイントなどには理解が容易に得られたが有料化には強い抵抗があったが、国レベルのキャンペーンがあったことで進める事ができた。そう考えると実利的な効果を可視化し、環境対応を推進する制度の導入は不可欠だが、共感に基づいて人を突き動かす力も重要

✓ 途上国の状況と日本の状況の違いがどれほどなのか、そして途上国の状況を示す写真をみても日本人は共感すること(想像すること)ができるのか?また、無関係でないことは明らかだが(例えばペットボトルの輸出など)、どうやって無関係だと思っている人たちに伝えているのか?
→確かに日本は進み過ぎているが、今日示した写真の方が世界水準だという現状を見つめてもらい、そこに貧困など多様な問題が象徴されていることを知ってもらうことから始めている。また、平和でないと環境問題に取り込む余裕がないという事実を前に、ごみの山の写真を見せることで平和の重要性を感じてもらいながら、日本にいる自分に何が出来るのか想像してもらうきっかけに。