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【開催報告】2024年9月26日(木)、「地域ではぐくむ こどもと未来」(いのち会議教育・こどもアクションパネル)を開催しました!
◆プログラム
・開会のあいさつ:福田祐一 大阪大学理事・副学長
・基調講演:「人を活かす地域づくりー中間支援組織とこども食堂の連携からー」
湯浅誠 認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長
・休憩+名刺交換
・講演1:「大阪府こども食堂ネットワークの活動と大阪府内のネットワークの現状」
上須道徳 大阪大学大学院 経済学研究科 教授
・講演2:和泉市より話題提供
鍛治みか 和泉市子育て健康部子育て支援室こども政策担当課長
堺市より話題提供
森重子 マリリンの家/藤本浩一 社会福祉法人 堺市社会福祉協議会北区事務所
高槻市より話題提供
衣川雅子 桜台みんな食堂/岡本工介 NPO法人タウンスペースWAKWAK事務局長
・休憩
・グループワーク
・閉会
開会挨拶
大阪大学の福田理事・副学長より、開会のあいさつをいただきました。こどもたちが健やかに成長し、自信を持って未来へと歩んでいくためには、大学、自治体、社会福祉協議会、地域住民等、多様な関係者の皆さまが一体となって、持続的に支援していくことが大切です。本シンポジウムでは、地域社会を支える方々と共に、多角的な視点から議論を深めていくことが大切だとお話いただきました。
基調講演:「人を活かす地域づくりー中間支援組織とこども食堂の連携からー」
基調講演では、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長の湯浅様より”中間支援組織”の役割について、お話いただきました。特に、こども食堂が地域の中で増えていくには、こども食堂のリーダーや運営者が孤独にならず、思っていることを『言える相手』や『話をできる場』を通して言語化できることが重要です。
また、こども食堂には、人・モノ・資金・場所などが必要ですが、こうした資源を充足するには、煩雑な様々な手続きが求められます。こども食堂にとって、中間支援組織は『場づくり』や『窓口集約』の役割を果たすことが求められています。
こども食堂は、地域共生食堂でもあり、社会の変化にたえうる地域(=地域レジリエンス)を作る機能を持ち合わせています。この機能を高めるには、縦割りの組織運営を超える協働が不可欠です。大阪大学内に大阪府こども食堂ネットワークの事務局として、活動はどのように進んでいくべきなのか、課題と展望をいただきました。
講演1:「大阪府こども食堂ネットワークの活動と大阪府内のネットワークの現状」
大阪大学大学院 経済学研究科の上須教授より、大阪府内のネットワークについて、大阪府こども食堂ネットワークで行ったアンケート結果が報告されました。ネットワークの主な活動内容としては、『情報・物資の共有』『交流促進』が上位でした。
活動の効果では、『大きな窓口としての機能』『実践・情報の共有』『励みや元気をもらう場』などが挙げられ、湯浅様の基調講演とも共通点の多い結果でした。また、課題では『人員体制』『財源』などがあがり、府域全体で検討していきたい内容でした。
講演2:話題提供
講演2では始めに、和泉市の鍛治様よりネットワーク活動について話題提供をいただきました。
和泉市では、自治体がこども食堂運営者のための『場づくり』を行うとともに、職員が各地域のこども食堂へと出向き、実際にその活動に参加することを大切にしています。
助成金による支援を行っていない和泉市ですが、『場づくり』や『信頼関係の醸成』に力を入れ、市内のこども食堂を支援するというパートナー型=共生型支援を実践しています。
次に、堺市の森様と藤本様から、話題提供をいただきました。
堺市では、社会福祉協議会がネットワーク活動を担っています。藤本様からは、個別の活動を具体的かつ側面的に支える実践をお話いただきました。
森様は、こどもだけでなく『親も夢を』持てるように活動しておられ、パパやママは自分の家族のように思って活動されています。お二人からは、これまでの協働とこども食堂にこどもだけではなく、多くの地域住民が集う様子をお話いただきました。
最後は、高槻市の藤本様と衣川様から、話題提供をいただきました。
高槻市のネットワーク活動は、NPOが牽引しています。NPOの特徴は柔軟性と即応性です。高槻市では、その特徴を活かして、より小地域単位でネットワークを構築することで地域住民や関係機関をつなぐことによって、こども食堂の活動を支えています。
衣川様からは、地域住民が小地域ネットワークの機能をによって、一からこども食堂を立ち上げる様子をお話いただきました。
話題提供後は、グループに分かれてワークに取り組みました。各グループとも対話が進み、想いを共有することができました。