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🔴「楽しくて仕方がない」のが、復興支援!🔵学生団体「はまでいず」が、福島と大阪・関西を結びます。(5/24大阪・関西万博の「福島復興展示」に登壇!)

  • 大阪・関西万博

福島の復興を、学生の手で。大阪大学を中心に活動する学生サークル「はまでいず」は、ただのボランティア団体ではありません。そこには、「楽しいからやる」「自分のためにもなる」そんな前向きな想いが詰まっています。

「はまでいず」のメンバーで、大阪・関西万博会場で開催される「福島復興展示」のトークセッションに登壇する大島かれんさんにお話を伺ってみました。

「考える」から「動く」へ――「はまでいず」の始まり

「はまでいず」は、大阪大学が実施する「浜通り環境放射線研修」に参加した学生有志によって、2021年に設立されました。研修では、福島県浜通り地域を訪れ、原子力発電所事故後の現状を科学的かつ多角的に学びます。

2021年の研修中、学生たちは「私たちが福島の復興のために何ができるか」を議論しました。その中で、「考えるだけじゃもったいない。実際に行動したい」という声が上がり、共感した仲間たちが集まって「はまでいず」が誕生しました。

サークル名は、『浜通り』と、福島県の方言で「ゆっくり、丁寧に」を意味する『までい』をかけ合わせたもの。2025年4月現在、メンバーは33名。阪大生だけでなく、神戸常盤大学や立命館大学など他大学の学生も参加しています。

被災地ボランティアの経験と想い

「はまでいず」の中心メンバーとして活動する大島さんは、現在大阪大学医学系研究科の博士前期課程1年生。学部時代は別の大学に所属しながらも、「はまでいず」に参加してきました。ご自身には、災害での被災経験はありません。

高校時代、近所の人に誘われて初めて参加したボランティアは、千曲川の氾濫現場。被災者から「何しに来てん」と言われたとき、神戸から一緒に来た人が「私も阪神淡路大震災の被災者です」と伝えると、相手の表情が変わり、最終的には感謝の言葉をもらいました。

この経験から、大島さんは「被災した人同士の繋がりは強い。でも、被災していない人も一緒に、地域や経験に関係なく、みんなで復興に進んでいけるようにしたい」と考えるようになりました。

「ボランティアは、楽しいからやる。『被災者のため』と押し付けるのではなく、自分がやりたいことを、自分のためにする、ということを心がけています」

「はまでいず」の活動

「はまでいず」のメンバーは、浜通り地域をはじめとする福島県を何度も訪問しています。現地の様子や課題を知った学生視点・学生自身で企画立案し、震災・原発事故からの復興支援や魅力発信をボランティアとして実行しています。

活動の一つは、福島県大熊町と連携した、放射能や福島の現状についての正確な情報発信のサポート。「大熊町環境情報サイネージ」内の「放射能についての資料集」の原稿執筆を担当しています。

また、特産品の販売を通じた魅力発信にも取り組んでいます。大学祭や大阪モノレールMusicマルシェなど、大阪で開催されるイベントで、福島の美味しいスイーツやカフェオレなどを販売。行事にあわせて「魅力を感じてもらう」ための言葉や表現を工夫し、来場者との対話を通じて福島の「今の温度感」を伝えています。

いずれの写真も「はまでいず」Instagramより

万博で伝えたい、復興の「楽しい!」

大島さんは、5月24日の「福島復興展示」トークセッションへの登壇に向けて、活動紹介スライドも何度も作り直しながら準備を進めています。

「復興に取り組むボランティア活動について、とにかく楽しそう!面白そう!と感じてもらいたいです。力を入れて頑張らないといけないこと、ではなく、もっと柔軟に関われるものとして伝えたいんです」と語る大島さん。

実はこの日も、「はまでいず」の別のメンバーは、浜通りのお祭りに車で「遊びに」行くそう。自分たちの「楽しくて仕方がない」という気持ちを原動力に、現地まで頻繁に足を運んで、現地の方とコミュニケーションをとったり、魅力を知ったりしながら、大阪・関西と福島をつなぐ「はまでいず」。

「いのち輝く未来社会」をデザインする彼らの活動に、ぜひご注目ください。

「はまでいず」が参加する大阪・関西万博イベントはこちら

「いのち会議」特別セッション 若者が描く未来社会~これからの復興~

5月24日(土)15:30~17:00

会場:EXPOメッセ
経済産業省「福島復興展示」 トークセッション<FUTURE TALKS>)
【事前予約不要】

登壇予定:堂目卓生 SSI長、はまでいず(大阪大学2025年日本国際博覧会推進委員会 学生部会 所属) 大島かれんさん ほか

「これからの浜通りの復興」をテーマに、浜通り地域でボランティア活動に取り組む学生や浜通り地域で働く若い世代に、浜通り地域の魅力や課題、若い世代が復興で果たす役割、浜通り地域の復興に必要なこと、新たな挑戦の場としての浜通りなどを議論いただきます。