社会貢献

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大阪大学のトイレ内で生理用品の提供【3種類は国立大学初】

ダイバーシティ&インクルージョンセンター

  • 全学・学際など

取組要旨

大阪大学は、女子トイレ、多目的トイレ(ALL GENDERトイレ)内にディスペンサーを設置し、生理用品の提供を行っています。
昨今「生理の貧困」が社会課題として認知を高めましたが、本学においては「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言」(2021年9月公表)の理念実現にあたり、人間科学研究科の杉田映理教授が、月経をめぐるウェルビーイングの向上を目指して実施している大阪大学ユネスコチェアMeWプロジェクトを全学展開しています。実施に際しては、杉田教授が同プロジェクトにおいて独自に開発した、災害時・環境にも配慮したディスペンサー(ダンボール製・組み立て式)を設置しています。豊中・吹田・箕面の全キャンパスの一部トイレにおいて2022年3月1日から生理用品の提供を開始し、現在、全学で250箇所に設置しており、今後、さらに展開する予定です。

実施方法
・豊中・吹田・箕面キャンパスの女子トイレ及び多目的トイレ(ALL GENDERトイレ)の個室や共用スペース内に生理用品提供用のディスペンサーを順次配備しています。
・生理用品は3種類を用意
 ①普通タイプの使い捨てナプキン
 ②ノンポリマータイプの使い捨てナプキン
 (経血の吸収体である高吸収ポリマーが含まれないもの)
 ③タンポン
 (国によってはタンポン利用が一般的なところもあり、多文化共生の観点から配備)

活動成果・インパクト

この取組は、SDGsに掲げる目標であるジェンダー平等及び月経をめぐるウェルビーイングの実現を目的としたものです。月経のある学生・教職員が、トイレットペーパーと同じようにトイレで生理用品を入手できる環境を作ることは、経済的な負担を軽減するだけではありません。環境に配慮した段ボール製のディスペンサー、3種類の生理用品の提供により、月経だけでなく、環境についても考える(教育の)機会、同時に提供される3種類の生理用品から「選択する」機会も得られます。本学の取組により、月経をめぐるウェルビーイングについて考え、実現していくことはジェンダー平等と「誰一人取り残さない」社会の実現の一歩となるものです。

担当組織

ダイバーシティ&インクルージョンセンター

キーワード

ジェンダー平等、月経をめぐるウェルビーイング、生理用品