研究

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(誘電体多層膜)鏡の性能を飛躍的に向上するための新しい成膜技術の開発

オカモトオプティクス多層膜共同研究部門

  • 理工情報系
  • レーザー科学研究所
  • 共同研究部門

取組要旨

光の反射には一般にガラスに金属(金、銀、アルミ)コートされたミラーが利用されますが、反射率は80%程度と高くありません。一方、異なる屈折率の材料境界面で起こるフレネル反射を利用した誘電体多層膜(誘多膜)ミラーは、目的の波長に対して最大で99.9%程度の反射率が得られます。しかし、このような高い反射率を得るには、交互に積層された高屈折率(n:1.6〜1.8)と低屈折率(n:1.4〜1.5)の誘電体薄膜の積層数を多くしなければならず、また、複数の波長に対応するためには、膜厚を変えた薄膜でさらに積層数を多くしなければなりません。誘多膜の成膜には極めて高い精度の膜厚とミラー面全体にわたる高い均一性が必要なため、技術面およびコスト面で限界があります。本研究部門では、低屈折率膜の現在の屈折率をはるかに下回る屈折率の薄膜材料としてポーラス膜に着目し、少ない積層数でありながら超高反射率、超広帯域、超高光耐力のミラーの実現を目指しています。

研究成果・インパクト

光は身近な生活から医療、産業用途に至るまでなくてはならない存在となっています。例えば、家庭や工場、港湾、道路、植物工場などで使用される照明器具などのインフラや産業分野、太陽光パネルなどのエネルギー分野、ライダー光源による大気変動計測や森林計測などの気候変動・陸上資源分野、殺菌用紫外光源などの衛生分野、数え上げればきりがありません。光を取り扱う上で最も重要で不可欠な部品は鏡や窓であり、これらの性能を向上することで要求される光源の出力を下げて環境負荷を大幅に低減することができます。

担当研究者

河仲準二、吉田英次(レーザー科学研究所)

キーワード

ポーラス膜、超高反射率、超広帯域、超高光耐力

応用分野

光関連分野