研究 (Research)
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「医学・医療のためのICTを用いたエビデンス創出コモンズの形成と政策への応用」―コモンズプロジェクト―
取組要旨
近年、医療や医学研究に関する政策に患者視点を反映させることの重要性が認識されるようになってきました。しかしながらその実現方法については、未だ有効な手法が示されてはいません。特に患者数が少ない疾患については、患者の意見を政策担当者に届ける機会すら十分とは言えず、どのように患者の視点を政策に取り込むのかは、より一層問題となっています。そこで、私たちは、患者の意見をそのまま政策担当者に届けるだけでなく、患者視点を効果的に政策に取り込むための仕組みが必要だと考えています。この研究プロジェクトでは、患者が研究者や政策担当者といった様々な立場の人とともに、今後必要とされる医療や研究の在り方などについて考え、議論を深めることで、政策へのエビデンスを創出するような仕組みづくりをテーマとしています。
研究成果・インパクト
この研究プロジェクトでは、患者、患者家族といった当事者を含む様々な立場の人が継続的に意見を交わし、政策形成の根拠となるような成果や提言(=エビデンス)を生みだしていくような「場=コモンズ」を作ることを目指しています。様々な立場の人が政策形成に主体的に参加する機会を作り出すとともに、政策担当者に対し、難病・稀少疾患やその他の疾患を対象にした政策を、より効果的に形成するために役立つ知見や経験などを提供することを目標としています。これは「包摂性」「参画型」といった国連のSDGsの理念や大阪大学が掲げる「いのちをまもる」「いのちをはぐくむ」という目標に沿うものです。
担当研究者
加藤 和人 教授(医の倫理と公共政策学)
※本学ResOUのホームページ「究みのStoryZ」に、インタビュー記事が掲載されています。是非ご覧ください。
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2020/specialite_001_6/
備考
キーワード
情報通信技術(ICT)、難病・稀少疾患、患者参画、政策のためのエビデンス
応用分野
さまざまな希少疾患に関する政策形成への応用、方法論の政策形成一般への応用