研究

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イメージング分光による資源探査と文化財調査

  • 理工情報系
  • レーザー科学研究所

取組要旨

産業技術分野及びエネルギー・環境分野において必要とされる、広帯域の光を二次元的に解析する分光技術の研究を行っている。
イメージング分光計測は、物質固有の吸収パターンが観測しやすく、気体の分子種の同定や、液体・固体の非破壊分析に広く使用されており、環境計測や資源調査への応用が始まっている。色彩選別とよばれる可視光イメージングによる選別と合わせて、多波長イメージング計測が今後の社会問題の解決の鍵となってきている。また、非破壊計測であることから環境負荷も小さく、さらに文化財の非接触分析などの文理融合的な研究も期待できる。
このイメージング分光計測が発展すると、埋蔵資源の場所の推定が採掘せずともわかるようになったり、貴重な文化財の塗料の分析が可能となったりするなどの効果が期待できる。
分光計測という性質上、多波長対応の光学機器(レンズ・分光器・カメラ等)の開発も求められ、広い領域測定用への設計も必要であるが、それらの装置開発も同時に行っている。

研究成果・インパクト

本技術はSDGs達成への貢献も期待でき、例えば資源探査を本技術により効率化することで、資源採掘で生じてしまうロスを大きく減らすことも可能である。これは持続可能なクリーンな資源獲得を可能とするため、目標7と関係が深い。また、文化財研究はその文化財の組成を知ることで文化財保護につながり、目標11でも「文化遺産の保護」等が述べられているようにここに貢献可能である。そして、これらの技術基盤として産学が連携した目標9にもある新しい技術革新が必要である。

担当研究者

清水 俊彦

備考

直接的な応用の他に、環境センシングへの応用も期待できる。

キーワード

文理融合、資源探査

応用分野

環境学、人文学、資源学