研究 (Research)

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細胞分裂に伴うゲノム伝達の仕組み (Mechanisms of genome transmission during cell division)

教授 深川 竜郎(生命機能研究科 染色体生物学研究室) FUKAGAWA Tatsuo(Graduate School of Frontier Biosciences)

  • 医歯薬生命系 (Medical, Dental, Pharmaceutical and Life Sciences)
  • 生命機能研究科 (Graduate School of Frontier Biosciences)

特徴・独自性

生命の設計図であるゲノムがどのように次世代の細胞に伝達・継承されるのかについての研究をしています。ゲノムの不正確な伝達は、染色体の不安定性を引き起こし、細胞の癌化に関与します。したがって、ゲノム伝達の研究は、基礎生物学的にだけで なく、医科学的にも極めて重要な研究と言えます。私たちは、世界に先駆けてゲノムの伝達に関与する動原体を構成するタンパク質を20種類以上同定しています。私たちが、これらのタンパク質を同定した後に、多くのグループがこの分野に参入してきま した。しかし、私たちは、これらのタンパク質の複雑な制御機構に注目して独自の研究をしているために、後発のグループに対して多くのアドバンテージを持っています。この優位性を生かして、動原体に関する機能・構造研究を展開し、日本発のオリジナルな成果をあげています。

研研究の先に見据えるビジョン

ゲノム伝達を含む染色体の分配に関する基礎研究は、染色体不安性が原因でおこる癌の治療に重要な知識を提供できます。私たちの見つけたタンパク質も、癌細胞で発現が亢進しており、抗がん剤のターゲットになりえます。医療応用に関心のあるパートナーとの密接な連携で癌の標的阻害剤の開発を狙えると考えています。

担当研究者

教授 深川 竜郎(生命機能研究科 染色体生物学研究室)

キーワード

染色体/細胞分裂/セントロメア/動原体/癌

応用分野

医療・ヘルスケア/創薬

参考URL

https://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/fukagawa/research_j.html

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2021(未来社会共創を目指す)より抜粋したものです。