研究 (Research)

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テラヘルツ波による超高速磁気記録・センシング (Ultrafast magnetic recording and sensing using terahertz waves)

准教授 中嶋 誠(レーザー科学研究所) NAKAJIMA Makoto(Institute of Laser Engineering)

  • 理工情報系 (Science, Engineering and Information Sciences)
  • レーザー科学研究所 (Institute of Laser Engineering)

特徴・独自性

テラヘルツ波は周波数にして100GHz-10THzの電磁波であるが、次世代の通信規格である6 G 、Beyond5Gの帯域としても知られている。磁性体の磁気共鳴励起を利用することで、磁気記録材料として期待されるナノ磁性体(ε-Fe2O3)の超高速磁化反転すなわちテラヘルツ波による磁気記録を実証した。メタマテリアル技術と組み合わせ、高い空間分解能・高密度磁気記録(100nm以下の書き込みを実現)も可能である。安定で高空間分解能な磁気記録を高効率に実施できるため、今後の実用化が強く期待される。また、テラヘルツ領域は、指紋領域ともいわれ、物質の同定や識別などを非破壊・非接触で実施可能なためセンシングへの応用が期待されている。生体材料の超構造・多形の識別をはじめ、半導体の非接触電気伝導特性評価、ガス・液体の検知など、医療・製薬分野から工業応用など、今後の展開が期待される。

研究の先に見据えるビジョン

テラヘルツ領域は、今後の通信帯域で使われることからも、光源やシステムなどが急速に進展している領域であり、その高い透過性・空間特性とその周波数領域がもつ情報により、通信・高周波デバイスにむけた利用・評価だけでなく、幅広い応用展開が期待されている。

テラヘルツ波パルスによる磁気記録の模式図とMFMによる磁化反転イメージ
テラヘルツ波実験系の写真
ワイドギャップ半導体酸化ガリウムβ-Ga2O3のテラヘルツ分光

担当研究者

准教授 中嶋 誠(レーザー科学研究所)

キーワード

テラヘルツ電磁波/テラヘルツスピントロニクス/磁気記録/超高速量子制御/センシング

応用分野

情報記録/セキュリティ/先進材料評価

参考URL

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2020/20201008_2
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2021/20210126_3
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2019/20190116_1

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2021(未来社会共創を目指す)より抜粋したものです。