研究

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腸内細菌叢メタゲノムに基づく疾患発症予測

教授 岡田 随象(医学系研究科 遺伝統計学)

  • 医歯薬生命系
  • 医学系研究科・医学部(医学専攻)

特徴・独自性

微生物叢は、宿主であるヒトや動物と共生関係にある多種多様な微生物の集まりであり、宿主と様々な相互作用を持ちことから、「第二の臓器」と呼ばれています。微生物叢の個人差は多くの病気の病態に関与していることが知られています。私たちの教室では主に腸内細菌叢を対象に、次世代シークエンサー技術を用いて、微生物叢に含まれる微生物のゲノム情報を網羅的に解読するメタゲノムショットガンシークエンス解析を実施しています。関節リウマチや多発性硬化症などの自己免疫疾患に関与する腸内細菌種の同定に成功しています。メタゲノムショットガンシークエンスの情報解析技術は一般的に確立されていない側面があります。当教室では菌種系統解析だけでなく、代謝遺伝子産物解析やパスウェイ解析まで網羅した、独自の情報解析パイプラインを構築していることが特徴になります。

研究の先に見据えるビジョン

個人の腸内細菌叢データを取得し、ゲノム情報など多彩なオミクス情報と統合することで、健康状態や将来発症する可能性のある病気を予測し、健康長寿の実現に活用する時代が来ると予想しています。私たちの研究は、その社会実装に役立つものを期待しています。

担当研究者

教授 岡田 随象(医学系研究科 遺伝統計学)

キーワード

医療・ヘルスケア/腸内細菌叢/メタゲノム/個別化医療

応用分野

医療・ヘルスケア/創薬

参考URL

http://www.med.osaka-u.ac.jp/activities/results/2019year/okada-kishikawa2019-11

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2021(未来社会共創を目指す)より抜粋したものです。