研究 (Research)

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細胞機能オートファジーの研究による健康長寿社会の実現 (Research on cellular function autophagy for a healthy and long-lived society)

教授 吉森 保(生化学・分子生物学講座(遺伝学))、准教授 中村 修平(高等共創研究院/生命機能研究科属) YOSHIMORI Tamotsu(Graduate School of Medicine), NAKAMURA Shuhei (Institute for Advanced Co-Creation Studies)

  • 医歯薬生命系 (Medical, Dental, Pharmaceutical and Life Sciences)
  • 医学系研究科・医学部(医学専攻) (Graduate School of Medicine, Faculty of Medicine (Division of Medicine))
  • 生命機能研究科 (Graduate School of Frontier Biosciences)

特徴・独自性

全ての細胞に備わる分解機能オートファジーは、細胞成分の新陳代謝や細胞内有害物の除去を通して細胞の恒常性維持に働いている。近年、発がん、神経変性疾患、生活習慣病、感染症、炎症性疾患など様々な疾患を抑制していることが判ってきている。吉森は、本分野の黎明期から一貫して世界的リーダーとして分野の発展に貢献してきた。最近には、加齢によりオートファジーが低下するメカニズムを明らかにし、その除去によって動物の寿命が延長し、かつ各種の加齢性疾患が抑制されることを見出している。これらのこれまでの実績と蓄積を社会実装すべく、2019年に大学発ベンチャーを起業した。

研究の先に見据えるビジョン

オートファジーは、社会的に重要な疾患の予防治療のターゲットとなりうるため、世界的に製薬企業の注目を集めている。とりわけ我々の成果は、超高齢化社会の喫緊の問題である健康で長生きの実現に直結し、すべての人に健康と福祉を与えるための大きな一歩となりうる。オートファジーの応用は、命を守り繋ぎ育む全ての局面に有用である。さらに、創薬にとどまらない食品や化粧品開発を目指すことで、産業と技術革新の基盤作りにも貢献しうる。また農業及び漁業への応用は飢饉の撲滅、海洋・農産資源保護にも繋がる。

担当研究者

教授 吉森 保(生命機能研究科/医学系研究科 生化学・分子生物学講座(遺伝学))、准教授 中村 修平(高等共創研究院/生命機能研究科属)

※本学ResOUのホームページ「究みのStoryZ」に、インタビュー記事が掲載されています。是非ご覧ください。
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2016/xoguhw/
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2017/g005753/
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2017/g005752/
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2015/201503_01/

キーワード

細胞/オートファジー/老化/創薬/食品

応用分野

医療・ヘルスケア/創薬/食品

参考URL

https://yoshimori-lab.com/
https://autophagygo.com

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2021(未来社会共創を目指す)より抜粋したものです。