研究 (Research)

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カーボンニュートラル・海洋プラスチック問題解決に貢献するバイオプラスチック (Bioplastics contributing to carbon neutral and solving marine plastic waste issue)

教授 宇山 浩、准教授 徐 于懿(工学研究科 応用化学専攻) UYAMA Hiroshi , HSU Yu-I (Graduate School of Engineering)

  • 理工情報系 (Science, Engineering and Information Sciences)
  • 工学研究科・工学部 (Graduate School of Engineering, School of Engineering)

English Information

研究の概要

近年、マイクロプラスチックによる海洋汚染が深刻になり、脱炭素社会構築に向けたプラスチックの資源循環が社会的に求められている。我々はカーボンニュートラルに貢献するバイオマスプラスチックと廃棄時の環境負荷を低減する生分解性プラスチックからなるバイオプラスチックの実用化に向けた産学連携研究を積極的に推進している。植物油脂の良さを引き出した機能性コーティング材料を開発し、屋根用塗料として実用化するとともに、植物油脂を基盤とするバイオプラスチック用添加剤を創製し、バイオプラスチックの耐熱性・耐衝撃性の大幅な向上を達成した。また、独自開発の熱可塑性デンプンと生分解性プラスチックのブレンドを基盤とする海洋生分解性バイオマスプラスチック(MBBP)の開発プラットフォームを立上げ、プラスチック製品を試作している。さらにデンプン単独の成形技術を構築し、ポリエチレンとの多層シートを開発した。

研究の意義と将来展望

プラスチック資源循環に不可欠なバイオプラスチックを早期に社会実装するため、企業30社以上が参画するMBBP開発プラットフォームや新たに設立したベンチャー企業(株式会社KYU)における活動を積極的に推進する。材料開発と成形技術開発の橋渡しを担い、バイオプラスチック製品の社会実装に貢献する。

油脂を利用したバイオプラスチック
デンプン配合バイオプラスチック
多糖類含有プラスチック試作品・開発品の海洋生分解性
バイオエラストマーを基盤とするプラスチック

担当研究者

教授 宇山 浩、准教授 徐 于懿(工学研究科 応用化学専攻)

※本学ResOUのホームページ「究みのStoryZ」に、インタビュー記事が掲載されています。是非ご覧ください。
宇山 浩
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2020/2t06g6/
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2017/g004379/
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2017/g004378/

キーワード

バイオプラスチック/バイオマスプラスチック/海洋生分解性プラスチック/熱可塑性デンプン

応用分野

プラスチック/包装材料/日用品

参考URL

http://www.chem.eng.osaka-u.ac.jp/mbbp/
https://www.kyu-gs.com/
http://www.chem.eng.osaka-u.ac.jp/~uyamaken/

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2022(未来社会共創を目指す)より抜粋したものです。