研究

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細胞外小胞エクソソーム産生制御技術

寄附講座講師 喜多 俊文(医学系研究科 肥満脂肪病態学寄附講座)、教授 下村 伊一郎( 医学系研究科 内分泌・代謝内科学)

  • 医歯薬生命系
  • 医学系研究科・医学部(医学専攻)

研究の概要

細胞外小胞エクソソームはあらゆる細胞が産生する小胞であり、細胞の余剰物排出機構としてのみならず、マイクロRNAなどを含み、細胞-細胞間のコミュニケーションに機能している。脂肪由来分泌因子アディポネクチンが細胞のエクソソーム産生を制御し、血中エクソソームレベルをも規定することを見出した。さらに、様々な疾患を対象に細胞治療技術が発展しつつある間葉系幹細胞(MSCs)のエクソソーム産生を制御する技術を開発し、動物実験において本技術の有用性を明らかにした。

社会実装に向けた将来展望

本技術は現段階でもMSCsを細胞治療に用いる幅広い疾患に有用であり、疾患ごとの実用化を図っていきたい。MSCsは全身のあらゆる組織に常在し、組織の恒常性維持に機能している。現在、根底にあるアディポネクチンがエクソソーム産生を制御する分子機構の解明に取り組んでおり、老化や生活習慣病とそれらの合併症の新たな治療戦略につながると考えている。

担当研究者

寄附講座講師 喜多 俊文(医学系研究科 肥満脂肪病態学寄附講座)、教授 下村 伊一郎( 医学系研究科 内分泌・代謝内科学)

※本学ResOUのホームページ「究みのStoryZ」に、インタビュー記事が掲載されています。是非ご覧ください。
下村 伊一郎
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2019/yynu6v/

キーワード

エクソソーム/間葉系幹細胞/MSC/アディポネクチン/生活習慣病/心不全/動脈硬化/肥満/糖尿病

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2022(社会実装を目指す)より抜粋したものです。