研究

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電極インピーダンス測定による遺伝子検出

特任教授 山下 一郎(工学研究科)

  • 理工情報系
  • 工学研究科・工学部

研究の概要

サンプル中の特定遺伝子の存在を定量的に検出する手法として、リアルタイム PCR(ポリメラーゼチェイン反応)は、リアルタイムに遺伝子増幅をモニターしながら実施する手法であり、大変有効な手法である。本研究グループでは、この PCR の進行過程を、 PCR 溶液に接触する2本の電極インピーダンスを計測することで確認きる検出方法を新規に開発した。本手法は、従来の電気化学的インピーダンススペクトロスコピーを特殊な電子供与体により発展さることにより実現できたもので、一般的な蛍光検出方式に比べて、計測装置を大幅に簡易化でき、可搬型測定装置にも適用可能である。

社会実装に向けた将来展望

本インピーダンス計測によるリアルタイム PCRのモニタリングは 2 本の電極と特殊電子供与体の少量追加で実現できるもので、その特徴を生かして、従来型サーマルサイクラーへの電極配列追加によるリアルタイム PCR 化や、小型測定装置、簡便、可搬性を生かした「その場リアルタイム PCR計測」チップなどの社会実装を目指している。

担当研究者

特任教授 山下 一郎(工学研究科)

キーワード

PCR/リアルタイム/遺伝子解析/インピーダンス

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2022(社会実装を目指す)より抜粋したものです。