研究 (Research)

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パーソナル睡眠管理AI:睡眠環境音で簡便に睡眠の質を判定 (Personal Sleep Management AI: Simplified sleep quality assessment using sleep environment sounds)

准教授 福井 健一(産業科学研究所) FUKUI Ken-ichi(SANKEN (The Institute of Scientific and Industrial Research))

  • 理工情報系 (Science, Engineering and Information Sciences)
  • 産業科学研究所 (SANKEN (The Institute of Scientific and Industrial Research))

研究の概要

福井研究グループは、睡眠中の生体活動音を計測することにより、睡眠パターンを可視化し、さらに睡眠の良否を判定できるAI技術を開発した。従来の睡眠評価法「睡眠ポリソムグラフィ検査」(PSG)は睡眠障害検査や睡眠科学研究向けであり、専門の施設を必要とする。本技術は、睡眠中の生体活動(体動、いびき、歯ぎしり)および環境音(エアコンなど)を計測し、各事象の特徴ベクトルを得、それらの集合を入力としてニューラルネットワーク学習により睡眠パターンを可視化できる。さらに、生体活動に関連する音事象の時系列データを基にして機械学習により睡眠の良否判別モデルを構築した。これらの技術は、従来の睡眠ステージ(レム・ノンレムなど)による機能評価とは異なり、「睡眠の個性」を評価できる。現在、77.5% の正答率で睡眠の良否判定が可能であることを確認している。

睡眠パターンの可視化
睡眠の良否判定

社会実装に向けた将来展望

スマホへのアプリケーション開発や、ベッドに測定・判定システムを組み入む等、実用化に向けたシステム開発が可能である。個人の睡眠パターンを簡便に可視化し睡眠の良否判定することにより、最適な睡眠環境(空調、音楽、芳香など)を個人に合わせてデザインすることも可能となる。

システム開発例

担当研究者

准教授 福井 健一(産業科学研究所)

キーワード

睡眠/環境音/ニューラルネットワーク/ AI /可視化/良否

参考URL

http://www.ai.sanken.osaka-u.ac.jp/?page_id=459&lang=ja

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2022(社会実装を目指す)より抜粋したものです。