研究

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プライバシを保護した分散データ活用技術

教授 宮地 充子(工学研究科)

  • 理工情報系
  • 工学研究科・工学部

研究の概要

Privacy-preserving Distributed Data Integration ( PDDI) システムは,情報漏洩を懸念することなく、複数機関が所有するデータ統合を実現します(図1)。PDDIにより下記が実現できます。
・ 高機密性:各機関が許可したデータのみが許可された機関でのみ閲覧可能。(名寄せ不要)
・ 高汎用性:データ数・機関数に非依存。対象機関・突合項目・解析項目を自由に設定可能。
・ 耐故障性:データの分散管理により、データ預託機関は不要。

(図1)Privacy-preserving Distributed Data Integration (PDDI)とは
(図2)PDDIと一般的な名寄せシステムとの違い

社会実装に向けた将来展望

現在、神奈川県立がんセンターとがん検診データとがん情報の疫学研究を実施中です。プライバシを保護しながら、がん検診ががんの重症化にどのような関係があるのかを解明することで、より効果的ながん検診の推進に貢献したいと考えています(図3)。さらに、事故情報の統合による事故原因の究明、教育データの統合による効果的な教育手法の構築と社会実装を進めたいと考えています。

(図3)がん検診事例

担当研究者

教授 宮地 充子(工学研究科)

キーワード

プライバシ/分散データ/耐故障システム

参考URL

https://cy2sec.comm.eng.osaka-u.ac.jp/miyaji-lab/pddi/index-jp.html

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2022(社会実装を目指す)より抜粋したものです。