研究

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ユビキタスガスベースの高密度プラズマを利用した成膜・加工プロセス

准教授 大参 宏昌(工学研究科 附属精密工学センター)

  • 理工情報系
  • 工学研究科・工学部

研究の概要

本研究シーズでは、危険で環境負荷の大きな化成品を必要とせず、廉価・無毒な窒素、水素、水蒸気ガスを利用したプラズマ材料プロセス(成膜・加工)を提供します。本研究シーズの特長は、通常の低圧プラズマに比べて高圧の雰囲気下で比較的低温の高密度プラズマを生成、利用することにあります。これにより、基材等に熱損傷を与えることなく、高い反応性をもつラジカルを高密度に生成することが可能となります。このプラズマを用いて、これまでにSi H4、PH3、B2H6などの有毒で高価な原料ガスを用いることなく、Si 、グラファイト、木炭等の安定な固体原料から導電性が制御されたSiC薄膜やダイヤモンドなどの機能薄膜の形成が可能となっています。また、生成した高密度ラジカル反応場を用いることで、水素、窒素、さらには水だけで、高融点金属を含む金属の化学加工を可能にしています。また、最近では高密度プラズマを利用することで、機能性ナノ構造を種々の材料表面に付与することも可能になっています。

社会実装に向けた将来展望

窒素、水、さらには水素ガスなど、入手が容易なガスをベースとした高密度プラズマによる金属ならびに半導体材料の高機能化に寄与する製法・装置の開発を進めていきます。資源的な制約を受けにくく幅広い分野への応用が期待できる技術シーズです。

担当研究者

准教授 大参 宏昌(工学研究科 附属精密工学センター)

キーワード

水素/窒素/水/ナノ構造/プラズマ/表面処理/薄膜/金属/半導体

参考URL

http://www-ms.prec.eng.osaka-u.ac.jp/

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2022(社会実装を目指す)より抜粋したものです。