研究

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超高感度 無線MEMS振動子センサー

教授 荻 博次(工学研究科 物理学系専攻)

  • 理工情報系
  • 工学研究科・工学部

研究の概要

振動子センサーは、共振振動子(マイクロベル)に標的物質を吸着させ、これによる振動子の共振周波数変化から、吸着した物質の定量を行うセンサーである。無標識・短時間計測・ポータブル化が可能であるが、他のセンサーと比較して感度が良くなく、用途が限定的であった。振動子センサーには、振動を励起・検出するための電極と配線が直接振動子にコンタクトしているが、これらが振動子センサーの感度を著しく低下させているためである。
荻研究室では、振動子を無線・無電極状態で発振させる手法を発明し、さらに、MEMSプロセスを駆使して振動子センサーの超高感度化を行うことに成功した。また、この振動子センサーを、バイオセンサーやガスセンサーとして適用し、従来のセンサー感度を大幅に上回ることを立証した。

無線振動子センサーの原理(バイオセンサー応用)

社会実装に向けた将来展望

長寿時代を迎え、疾病の早期診断等のための高感度低コストのバイオセンサーとしての応用や、環境意識の高まりの中で、微量ガスのセンサーへの応用にも、大きな期待ができる。

開発した無線振動子センサーとその特徴

担当研究者

教授 荻 博次(工学研究科 物理学系専攻)

キーワード

振動子センサー/バイオセンサー/ガスセンサー/MEMS/無線/超高感度/透明電極/生体電位計測

参考URL

http://www-qm.prec.eng.osaka-u.ac.jp/pmwiki/pmwiki.php/Main/Research

※本内容は大阪大学共創機構 研究シーズ集2022(社会実装を目指す)より抜粋したものです。