研究 (Research)

最終更新日:

量子コンピュータによる未来社会創造のための量子ソフトウェア研究 (Quantum software research for the creation of a future society with quantum computers)

教授 藤井 啓祐(基礎工学研究科) FUJII Keisuke(Graduate School of Engineering Science)

  • 理工情報系 (Science, Engineering and Information Sciences)
  • 基礎工学研究科・基礎工学部 (Graduate School of Engineering Science, School of Engineering Science)

研究の概要

量子コンピュータは、量子力学を原理とする次世代のコンピュータです。80年代の原理提案に始まり長らく研究が進められてきましたが、2014年のGoogleのデバイス開発への参入以降、コンピュータを根本的に作り直すまたとない機会として研究開発が世界的に進められています。現在実現している規模の量子コンピュータは数十量子ビット規模であり、まだまだ規模的には小さく複雑な量子アルゴリズムを動作させることはできません。我々は、このような、小規模な量子コンピュータ上で動作する量子アルゴリズムの研究や、それをAI・金融・材料・化学分野へ応用するためのアプリケーション探索を進めています。また長期的には、大規模な量子コンピュータを実現するために、エラーから量子情報を保護する量子誤り訂正が必要です。我々は、量子誤り訂正やその機能を持つ誤り耐性量子コンピュータに関する理論的研究を行なっています。

図1 量子回路図(上)とそれに対応した量子コンピュータ内部の状態の可視化(下)

研究の先に見据えるビジョン

量子コンピュータで切り拓く未来社会(量子ソサエティ)

量子コンピュータは科学技術のフロンティアを切り開き、地球規模の課題を解決する強力なツールになると言われています。高効率触媒開発や光合成など、自然界が長い年月をかけ構築した仕組み解明のための計算の加速や、安全なクラウド計算など計算の質の向上が期待されています。

担当研究者

教授 藤井 啓祐(基礎工学研究科)

※本学ResOUのホームページ「究みのStoryZ」に、インタビュー記事が掲載されています。是非ご覧ください。
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2014/201409_01/

キーワード

量子コンピュータ/量子アルゴリズム/量子誤り訂正/量子技術

応用分野

基礎物理/計算科学/物性/材料/化学/金融/AI

※本内容は大阪大学 経営企画オフィス制作「大阪大学若手研究者の取組・ビジョン2022」より抜粋したものです。