研究

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超高速IoTビッグデータ解析のための分散アルゴリズム基盤

助教 天方 大地(情報科学研究科)

  • 理工情報系
  • 情報科学研究科

研究の概要

IoTビッグデータ解析は、環境モニタリング、行動・パターン解析、機械学習など、様々な場面での利用が注目されている技術です。私は、IoTビッグデータ解析を超高速に実現するための分散アルゴリズム基盤を開発しています。インターネット接続が可能なセンサデバイスの小型化・低価格化が進み、データが大容量化し、IoTビッグデータ解析にかかる時間は爆発的に増加しています。しかし、IoTビッグデータは既存のビッグデータとは異なり、高速に解析する技術開発の課題として、デバイス環境の複雑さの解決(図1)とノイズの高速検出と除去があります。

これらの課題を克服するために、様々なデータに対応できる分散アルゴリズムの設計を行っています。そして、それらを活用できる高速解析基盤を開発しています(図2)。これらにより、既存の技術に比べて100倍以上の高速化を実現します。

図1 IoTデータの複雑さ(それぞれのデータは異なるデータベースに保存されている)
図2 異なるデータの統合(多様なデータを高速に処理できる)

研究の先に見据えるビジョン

IoTが拓く未来の超スマート社会の構築

Society5.0が実現された超スマート社会においては、IoT(Internet of Things)でつながった人や機器から生み出される大量かつ多様なデータを、情報科学技術により分析・活用し、新しい価値やサービスを創発することが期待されています。そこでは、サイバーフィジカルシステム(CPS)において、AIやビッグデータ処理の技術開発が必須となります。そして、高度な基盤技術の開発が急務です。

IoTビッグデータ処理技術の高度化により、従来技術の単純な延長では得られない、質的にも量的にも進化した次世代IoT技術の基盤構築を目指します。

担当研究者

助教 天方 大地(情報科学研究科)

キーワード

IoTビッグデータ/分散アルゴリズム/データベース/ノイズ判定

応用分野

ビッグデータ高速処理技術/センシング事象解析・知識獲得/データベース高速解析基盤

※本内容は大阪大学 経営企画オフィス制作「大阪大学若手研究者の取組・ビジョン2020」より抜粋したものです。