研究

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ワイヤレスセンシングによるSustainable IoT基盤開発

准教授 内山 彰(情報科学研究科)

  • 理工情報系
  • 情報科学研究科

研究の概要

我が国が目指すべき未来社会Society 5.0では、IoTデバイスの数が膨大となるため、充電やバッテリ交換の手間が大きな課題となります。この課題を解決するため、私はヒトやモノの動きが電波に及ぼす影響を直接とらえるワイヤレスセンシング(図1)に基づく状況認識技術について研究しています。
具体的には、電波に影響を与えるにもかかわらずバッテリ交換不要なタグを開発し、複数のヒトやモノによる電波変動を判別するとともに、動きそのものを電波の変化に変換する新しいセンシング基盤の構築を目指しています。持続可能な(Sustainable)IoTの実現に向けて、メンテナンスフリーなタグを開発するとともに、それらを用いたワイヤレスセンシングによるコンテキスト認識技術の開発に取り組んでいきます(図2)。

図1 ワイヤレスセンシング
図2 メンテナンスフリータグによるワイヤレスセンシングの高度化 

研究の先に見据えるビジョン

あらゆるヒト・モノがつながる社会の実現

私の研究が目指す成果が実現できれば、維持管理を気にする必要がなくなることでIoT導入のハードルが大きく下がり、あらゆるヒト・モノがつながる社会の実現に大きく貢献できると考えています。また、メンテナンスフリータグは、3Dプリンタや導電性インクを利用したプリンタなどによって、誰もが簡単に作成できる見込みであり、DIYによる急速な普及が期待できます。これにより、オープンソースソフトウェアのように国際的なコミュニティが形成され、応用アプリケーションの開発が広まる可能性を秘めています。

担当研究者

准教授 内山 彰(情報科学研究科)

キーワード

ワイヤレスセンシング/コンテキスト認識技術/メンテナンスフリータグ

応用分野

ユビキタスコンピューティング/メンテナンスフリーなワイヤレスセンシング

※本内容は大阪大学 経営企画オフィス制作「大阪大学若手研究者の取組・ビジョン2020」より抜粋したものです。