研究

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独自評価法とデータ科学を融合したエネルギー変換材料の開発

教授 佐伯 昭紀(工学研究科)

  • 理工情報系
  • 工学研究科・工学部

研究の概要

Society5.0の実現、SDGsやパリ協定の長期目標の達成、資源・環境制約の克服、また、COVID-19の影響を受け、急激に高まる社会のデジタルトランスフォーメーション化のために、早急な革新的マテリアル開発がこれまで以上に求められています。
我々はこれまでに、独自開発の光電変換材料評価装置(図1)と機械学習・人工知能によるデータ科学的統計法を用いて、多くの労力と時間を要してきた材料開発プロセスを一気に短縮する評価手法と、それによる新たな材料・プロセスを次々と生み出してきました。一例として、次世代太陽電池として期待されている有機太陽電池(図2)の開発が挙げられます。
今後は、数々の独自開発評価法とマテリアルズ・インフォマティクスを始め、さらに様々な分野・手法の融合にも挑戦し、日本発の革新的マテリアル開発を先導していきます。

図1 独自開発した光電変換材料評価装置
図2 研究室で作製した有機太陽電池

研究の先に見据えるビジョン

基礎科学に基づく新エネルギー変換材料の開発

私は、光・電気・誘電性といったさまざまな機能の背後にある物理化学を基軸とし、メカニズムの解明、新規機能性材料の開発、新たな評価装置・解析手法の開発を行ってきました。今後も、新たな挑戦は続けつつも、これまでの方向性を追求していきます。革新的な評価手法の開発と、革新的な材料開発を車の両輪として、持続可能な地球環境保全へ、研究を通じて貢献し続けます。

担当研究者

教授 佐伯 昭紀(工学研究科)

キーワード

過渡分光評価/光エネルギー変換材料/マテリアルズ・インフォマティクス/高分子

応用分野

次世代太陽電池/光触媒/各種センサー/有機無機ハイブリッド機能材料

※本内容は大阪大学 経営企画オフィス制作「大阪大学若手研究者の取組・ビジョン2020」より抜粋したものです。