研究 (Research)

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家庭血圧計を用いたセルフモニタリングで健康長寿のまちづくりをする (Self-monitoring using home blood pressure monitors to create a healthy and long-lived community)

神出 計・樺山 舞(医学系研究科) KAMIDE Kei , KABAYAMA Mai(Graduate School of Medicine)

  • 医歯薬生命系 (Medical, Dental, Pharmaceutical and Life Sciences)
  • 医学系研究科・医学部(保健学専攻) (Graduate School of Medicine, Faculty of Medicine (Division of Health Sciences))
  • 取組完了・終了済

取組要旨

寿命の延伸、高齢化進展に伴い、認知症やフレイルなど、加齢に伴う身体の衰えである老年症候群への対策が課題である。老年症候群の発症・進展予防には、青壮年期からの高血圧など生活習慣病の予防・管理が重要と考えられるが、これまでの研究からは、老年症候群に対する予防医学的知見は十分に得られていない。家庭血圧は日常的で手軽な健康情報であるが、行政による介入として医療にかかっていない人々を含めて、家庭血圧測定が、代表的な老年症候群である認知症・フレイル・要介護状態を減らし、一般住民の健康寿命を延伸するかについては証明されていない。

そこで我々は、大阪府能勢町(人口8780人、高齢化率46%)において、家庭血圧測定が、認知症やフレイル、要介護状態、また脳・心血管疾患を予防し、町民の健康寿命を延伸するかを検証することを目的とした、能勢町・大阪大学・オムロン・ヘルスケア社による産官学連携研究 (能勢健康長寿研究; のせけん)を計画した。2020年度から開始し、現在6年目を迎える。40歳以上の能勢町民を対象に、1153名(40歳以上人口の15%以上)のエントリーを得て現在も8割の対象者を継続フォローしている。のせけんを開始してから住民の高血圧を管理する意識の向上、研究参加者の家庭血圧値の低下、要介護認定率の上昇の抑制が認められている。

本取り組みにより研究に参加した住民のみならず、能勢町全体として健康意識の向上につながり、健康寿命延伸に貢献する効果が得られていると考えている。今後はより具体的な効果の検証を行い、能勢町主体で令和7年度開始された保健事業“のせけんサポート”により、長期に家庭血圧測定を継続することでいかに住民の健康が維持増進するかを検証して行きます。。

研究成果・インパクト

超高齢化がますます加速する我が国において介護予防が重要となる。その中で大きな課題が認知症予防策である。本研究事業において、家庭での自己血圧測定・記録が脳心血管疾患の発症予防のみならず、認知・身体機能の維持につながり、認知症やフレイルといった老年症候群の予防につながることが明らかになれば、健康寿命延伸、誰もが一生住み続けられるまちづくりにもつながります。

担当研究者

神出 計、樺山 舞(医学系研究科)KAMIDA Kei, KABAYAMA Mai

キーワード

産官学連携、家庭血圧測定、認知症予防、健康寿命延伸

応用分野

医学