研究 (Research)
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超高速架橋による強くて透明な三次元細胞培養用コラーゲンゲルの開発
教授 松崎 典弥(工学研究科 応用化学専攻) MATSUSAKI Michiya (Graduate School of Engineering)
研究内容
細胞の三次元培養において、足場材料の弾性率などの物理的な因子が細胞の機能や分化誘導に影響することが知られている。コラーゲンは体内に最も豊富に存在するタンパク質であり、細胞培養の足場材料として広く用いられてきたが、溶解性に乏しく、体内と同程度の数数百kPaの弾性率を再現することは困難であった。我々は、遷移金属イオンが窒素や酸素原子との配位結合によりコラーゲン分子を特異的かつ高速(数十秒)に架橋し、数百kPa以上の弾性率を発現することを見出した。本手法は細胞毒性も低く、高弾性率環境での独創的な三次元培養方法として応用が期待される。
担当研究者
教授 松崎 典弥(工学研究科 応用化学専攻)
キーワード
再生医療/組織工学/コラーゲン/足場材料/三次元培養
重点分野
バイオ/医工連携/ヘルスケア
応用分野
医療・ヘルスケア分野/創薬関連
論文・解説等
[1] Tomoyuki Suezawa and Michiya Matsusaki, et al., Ultra-Rapid and Specific Gelation of Collagen Molecules for Transparent and Tough Gels by Transition Metal Complexation, Adv. Sci., 10, 2302637 (2023).