研究 (Research)
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心血管・腎疾患の新たな治療法の開発を通し、人々のいのちをまもる
藤尾 慈(薬学研究科)
取組要旨
我々は、新たな心臓病や腎臓病の治療法の開発を目標に研究を行っている。特に心臓の再生に焦点を当てており、心臓を構成する心筋細胞は、増殖能が生直後に著しく低下するが、心筋炎病態下では心筋細胞が増殖能を再獲得し、自己修復することを見出してきた(Sci Rep. 2017;7(1):1407.)。また、心臓の再生や治療を促す高効率な遺伝子導入法に関する研究にも取り組んでいる。他方、腎臓に関しては、新たな腎臓の線維化制御因子を見出し、治療標的としての可能性を示してきた(The FASEB Journal. 2020. In press)。また腎臓病に関しては、難病指定されている一次性ネフローゼ症候群などの発症メカニズムの解明、治療薬の開発も目指している。
研究成果・インパクト
心臓の再生に関する研究は、超若年期において心臓が再生能を失うメカニズムの解明や再生促進を標的とした治療法の開発に繋がるものであり、我が国発のユニークな再生医療研究を展開する。さらに、本研究はCOVID-19心筋炎の研究にも発展しうる。また臓器への高効率な遺伝子導入技術の構築は、多くの疾患に対する遺伝子治療の推進に繋がる。また、腎臓病はアンメットメディカルニーズであることから、新たな腎疾患治療法の開発は、世界的にも大きなインパクトを与える。これらの研究活動は、心腎疾患の治療を通して、あらゆる世代の人々のいのちを「まもる」取り組みである。
担当研究者
藤尾 慈(薬学研究科)
キーワード
治療法の開発
応用分野
医学・薬学・工学