研究 (Research)

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磁気を使った振動発電エナジーハーベスティング

藤枝 俊・清野 智史・中川 貴(工学研究科)

  • 理工情報系 (Science, Engineering and Information Sciences)
  • 工学研究科・工学部 (Graduate School of Engineering, School of Engineering)

取組要旨

磁歪の逆効果を利用した振動発電は、身の回りの振動を電気エネルギーに変換するエネルギーハーベスティング技術として乾電池に代わるIoTデバイス用のメンテナンスフリー電源として応用が期待されている。本研究では、磁歪の逆効果の基礎と振動発電用の高性能材料の開発に取り組んでいる。これまでの研究で、鉄基合金単結晶が磁歪の逆効果に起因して応力印加により大きな磁束変化を示すために、それを搭載した振動発電デバイスが優れた特性を示すことを明らかにした。また、偏光を利用した顕微鏡を用いて、鉄基合金単結晶の磁歪の逆効果に起因した磁区構造変化の直接観測に成功し、応力印加により大きな磁束変化が生じる磁区構造の変化機構を突き止めた。

研究成果・インパクト

本研究では、必要な時に振動から電力を生み出し、さらに半永久的に使用できる乾電池に代わる新しいメンテナンスフリー電源の実現を目指している。我々の日々の生活では大量の乾電池が使われているが、電力のほとんどは待機している際に消費されている。つまり、乾電池の電気エネルギーの殆どは使われずに使い捨てられている。本研究に成果より、この乾電池の無駄をなくし、持続可能社会の実現に貢献できる。

担当研究者

藤枝 俊、清野 智史、中川 貴(工学研究科)

キーワード

エナジーハーベスト、環境発電、磁気

応用分野

乾電池に代わるIoTデバイス用のメンテナンスフリー電源