研究 (Research)

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蛋白質構造解析技術の開発

中川 敦史・加藤 貴之・栗栖 源嗣・田中 秀明・宮ノ入 洋平・松木 陽・山下 栄樹・川本 晃大・高木 淳一(蛋白質研究所)

  • 理工情報系 (Science, Engineering and Information Sciences)
  • 蛋白質研究所 (Institute for Protein Research)

取組要旨

蛋白質の詳細な分子構造はその働きを理解するための基礎となる。蛋白研では、多様性に富んだ蛋白質の構造生物学研究を進めている。様々な機能を持つ蛋白質の機能原理を分子構造から理解することで、SDGsの目標の多くに貢献することができる。蛋白質研究所では、X線結晶構造解析、クライオ電子顕微鏡、核磁気共鳴(NMR)という3つの分子構造解析技術の開発と利用を進めている。蛋白質の詳細な分子構造はその働きを理解するための基礎となる。
蛋白研では、多様性に富んだ蛋白質の正確な立体構造を迅速に決定するために、様々な技術開発に取り組んでいる。さらに、これらの相補的な技術を組み合わせることで、より有用な構造情報を取得できることが期待されており、そのような方法論の開発にも取り組んでいる。これら技術開発をさらに発展させる新しい計測技術の開発にも取り組んでいる。

研究成果・インパクト

蛋白質は生命を司るもっとも重要な分子の1つであり、その働きを理解することで、食品・医療・環境エネルギーなどの各分野に大きなインパクトを与えることが可能である。例えば,食品加工酵素の改質(希少糖の合成,肉の増強剤の改質,食品添加物の高機能化),抗体医薬の改良,酵素阻害剤をベースにした創薬,農薬の開発や窒素固定反応への酵素利用など,動植物や特殊な細菌類が持つ酵素・蛋白質を改変することで,飢餓や安全・安心,エネルギー問題や気候変動など社会問題の解決に繋げることなどが期待できる。蛋白質の詳細な原子構造は、その働きの原理を理解し、応用に繋げるために不可欠な情報である。

担当研究者

中川 敦史、加藤 貴之、栗栖 源嗣、田中 秀明、宮ノ入 洋平、松木 陽、山下 栄樹、川本 晃大、高木 淳一(蛋白質研究所)

キーワード

蛋白質、原子構造、食料、エネルギー、疾患克服、感染症対策

応用分野

農学、理学、医学、薬学、工学