研究 (Research)
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薬剤排出蛋白質複合体の構造生物学研究
山下 栄樹・中川 敦史(蛋白質研究所)
取組要旨
多剤耐性緑膿菌(MDRP)による院内感染は、しばしば大きな社会問題となる。緑膿菌の多剤耐性化の原因の1つである薬剤排出蛋白質複合体の構造生物学研究を通して、薬剤認識、排出機構の原子メカニズムの解明を進めている。薬剤排出蛋白質は、3種類のタンパク質が、3:6:3の12量体からなる巨大な膜蛋白質複合体であり、様々な種類の薬剤を認識し、排出する機能を持っている。この薬剤認識や複合体形成機構を原子レベルで理解することで、新しいメカニズムに基づいた阻害剤の開発が期待できる。
研究成果・インパクト
多剤耐性緑膿菌(MDRP)による院内感染はしばしば大きな社会問題となるが、有効な治療薬は存在していない。薬剤排出蛋白質をターゲットとする阻害剤と組み合わせることで、安全性が確認されていて安価な既存の薬が有効に使えるようになることが期待される。
担当研究者
山下栄樹、中川敦史(蛋白質研究所)
キーワード
院内感染、多剤耐性、感染症治療、蛋白質、疾患克服
応用分野
医学、薬学、理学