研究

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複言語学習によるグローバル教育

岩居弘樹・大前智美(サイバーメディアセンター)

  • 理工情報系
  • サイバーメディアセンター

取組要旨

担当者は2018年度より小学生向けにICTを活用した外国語教育の取り組みを行なってきた。その中でも特徴的なのは、通常であれば1言語を複数年かけて学習するところを、いわば同時並行的に複数の言語による挨拶や自己紹介などの表現を学習するという学習形態である。小学生への複言語学習の取り組みを通して、こども達自身が自ら他国や他文化に対して抱いていた違和感を実感し、その意識がどこから来ているのかを考える、広い意味でのインクルーシブ教育の機会となった。
この手法を応用して、2019年度からは一般市民向けの講座でも「複言語学習のススメ」として年に3〜4回、講座を実施している。普段耳馴染みのない言語を、文字を使わずに音から導入し、耳と口で言葉(音や表現)の面白さを伝えることからはじめ、最終的にはその言語を使う国や地域の文化・人への興味が自然と湧いてくる体験を提供している。
複言語学習を行うことで、国や文化の違いからくる偏見や差別をなくし、幅広い視野を持った人材を育成できる。

研究成果・インパクト

複言語学習を通して、他の国や文化に対する理解を深め、多文化理解が深まる。その結果として、世界のあらゆる地域に対して差別や偏見がなく柔軟な視点で対処できる人材の育成、平和で包括的な社会を促進できる人材を育てることに繋がる。
また、オンラインによる複言語学習の取り組みにより、年齢や居住地を問わず、平等に質の高い教育を確保できることを実感しており、生涯にわたって複言語学習に取り組み、多言語多文化理解の学習機会を得られる社会となる。

担当研究者

岩居弘樹、大前智美(サイバーメディアセンター)

備考

市民講座のホームページ
https://lls.g.les.cmc.osaka-u.ac.jp/Plurilingual

キーワード

複言語学習、多言語多文化理解

応用分野

オンライン授業、ICT活用