研究 (Research)

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大阪大学ユネスコチェアMeWプロジェクト(MeW Project, University of Osaka UNESCO Chair)

教授 杉田 映理(人間科学研究科)

    研究の概要

    月経対処が国際社会においても、近年は日本社会においても社会課題であると認識される中、MeWプロジェクトでは、月経をめぐるウェルビーイング(menstrual wellbeing)の向上を目指した研究・実践活動を展開しています。

    本研究のメイン・コンセプトは、Menstrual Wellbeing by/in Social Designです。
    主な取り組みの一つが、トイレ内で生理用品がトイレットペーパーと同じように提供されている環境の仕組みづくりです。生理用品の無償提供用のディスペンサー(MeWディスペンサー)を社学共創で開発し(特許申請中)、その普及を図っています。大学・自治体・小中高等学校・企業でのMeWディスペンサーの設置が広がっています。

    また、研究をベースとした啓発活動・アウトリーチ活動を実施しており、シンポジウムの開催、イベントへの参加、講演活動、学校での月経教育の出前授業を行っています。MeWディスペンサーは、災害時の避難所での利用も当初より想定して開発されており、能登が被災した際も避難所に導入させて頂きました。MeWプロジェクトでは本学の大学院生もプロジェクトメンバーとして主体的に活動を推し進めています。

    研究成果・インパクト

    MeWプロジェクトは、これまで社会において「秘めごと」とされ、課題として議論することさえ憚られていた月経を正面から取り上げ、上記の活動を行うことで、月経をめぐる環境改善と意識の変容につながると考えています。

    小さいながらも具体的で確実一歩を進めることで、ジェンダ―平等に向けた社会がデザインされます。月経をめぐる健康は、SDGsの目標6においてモニタリング対象ともなっておりますが、本プロジェクトを通じて目標6のみならず、ジェンダー、健康、教育、働く環境など、多くにSDGsの目標に貢献しています。

    担当研究者

    教授 杉田 映理(人間科学研究科)

    キーワード

    月経/ウェルビーイング/ジェンダー平等/社会デザイン/Menstruation/Wellbeing/Gender equity/Social design

    その他

    詳細はホームページをご覧下さい。https://mew.hus.osaka-u.ac.jp/