研究 (Research)
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尊厳ある縮退によるコミュニティの再生と創生
渥美 公秀・石塚 裕子(人間科学研究科)
人が住まなくなった山上集落の様子
取組要旨
「尊厳ある縮退」をキーワードとして、人口減少社会におけるコミュニティの再生・創生のプロセスを明らかにし、それらを多様な文化と共生するコミュニティの再構築手法へと昇華し、実務家による橋渡しを得て社会実装することを目的とする研究プロジェクトである。具体的には、兵庫県赤穂郡上郡町赤松地区15集落(内2つは消滅集落)をモデル地区に、住民の自発的意思によりながら、集落を持続可能な形で存続する集落再生プロセスと、集落を閉じて別の地での生活を目指す集落創生プロセスを明らかにし、多様な住民(高齢者や障害者など)や多様な外来者(NPO・専門家、観光客など)とともに文化基盤(伝統行事など)、経済基盤(生業・観光など)、社会基盤(交通・福祉など)を融合しながら未来を創造していく手法を提案する。実務家(NPO・自治体職員など)の協力を得て、同様の問題に直面してきた他地域の方々とネットワークを構築し、実効性をもったコミュニティ再構築手法を開発し、社会実装を行う。
今も維持管理されている消滅集落の氏神様
研究成果・インパクト
人口減少社会において、目標11(住み続けられるまちづくり)を達成しようとする際に、これまでのようにコミュニティの活性化一辺倒では人々が尊厳をもって住み続けることは不可能であろう。本研究の成果は、まち・集落を閉じて新たに創生していくことを視野に入れて、住民のいのちや尊厳を重視した社会を構想する一助となる。 尊厳ある縮退研究会ホームページ https://sites.google.com/view/shrinking-lab/
担当研究者
渥美公秀・石塚裕子(人間科学研究科)
※本学ResOUのホームページ「究みのStoryZ」に、インタビュー記事が掲載されています。是非ご覧ください。
渥美公秀
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2017/g001890/
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2017/g001889/
キーワード
過疎、縮退、尊厳、再生、創生
応用分野
社会学、心理学、土木工学、建築学