研究

最終更新日:

高品質GaN基板の開発

パナソニック基盤協働研究所

  • 理工情報系
  • 工学研究科・工学部
  • 協働研究所

取組要旨

目標:高品質GaN基板の製造技術の確立
取組概要:森研究室が開発した独自のOVPE気相成長法及びNaフラックス液相成長法の実用化に向けて、設備及び工法の改良、GaN基板の試作とデバイス適用評価による検証、を行う。
 ・OVPE法:過飽和比制御や微量添加元素導入等により、ピット・多結晶を抑制
 ・Naフラックス法:独自FFC法の考案・導入により、Naインクルージョン(結晶中へのNa残留)を大幅に低減

研究成果・インパクト

本研究によりGaN基板の高品質化・大口径化・低コスト化に加え、パワーデバイス用途で重要な低抵抗化をも実現することが期待され、結果としてGaNパワーデバイスの社会実装の前倒し及び早期拡大に寄与する。これにより、電力変換やモータ駆動時に損失となっている電力の大幅な削減を可能とし、2030年・2050年のCO2削減目標達成に大いに貢献することができる。

担当研究者

岡山 芳央(パナソニック ホールディングス株式会社)、森 勇介教授(工学研究科 電気電子情報工学専攻)

※本学ResOUのホームページ「究みのStoryZ」に、インタビュー記事が掲載されています。是非ご覧ください。
森 勇介
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2013-1/201306_02/

キーワード

GaN、窒化ガリウム、結晶成長、Naフラックス法、OVPE法、パワーデバイス

応用分野

パワーエレクトロニクス(電力変換)、インバータ/コンバータ、電気自動車

その他

CO2削減の主管である環境省からの期待も大きく、2014年度より2021年度まで「未来のあるべき社会・ライフスタイルを創造する技術イノベーション事業」、2022年度より「革新的な省CO2実現のための部材(GaN)や素材(CNF)の社会実装・普及展開加速化事業」)に採択され、名古屋大学天野教授ら著名な研究者や関連事業分野の代表的な企業が参画してCO2削減に資するイノベーションとして研究開発を推進している。