研究 (Research)

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面光源の高周波数駆動(無機/有機界面でのキャリア注入速度に着目した有機電界発光素子の高周波数駆動化)

日本触媒協働研究所

  • 理工情報系 (Science, Engineering and Information Sciences)
  • 工学研究科・工学部 (Graduate School of Engineering, School of Engineering)
  • 協働研究所 (Research Alliance Laboratory)

取組要旨

光は我々の日常に様々な形で適用されている。例えば、LEDを用いた植物工場は食糧問題解決の一助と考えられる。その中で間欠駆動は、効率的な利用の観点で重要である。しかしながら、光の効果を発現する上で効率的な面光源は、文字通り電極が面であるため、電極への無視できない充電時間が存在し、高い周波数での駆動が原理的に難しい。本研究は、研究代表者が世界に先駆けて開発した有機無機ハイブリッドLEDの素子特徴や開発過程の中で見出した知見を基盤に、面光源として期待される有機電界発光素子の素子構造を検討することで高周波数駆動化を目指すものである。その中身は、有機無機ハイブリッドLEDの要である無機/有機界面に着眼点を置き、その中でもキャリア注入速度に注目した。該界面でのキャリア移動速度は、エネルギー変換素子においても重要視され、光学的測定による分子レベルの議論が行われてきた。これに加え本研究では、インピーダンス分光や過渡電流測定などの電気的測定およびデバイス測定を連動させることで、分子から薄膜、そしてデバイスへの一気通貫的理解を試みることで、有機電界発光素子の高周波数駆動化を目指す。

研究成果・インパクト

農業分野に限らず美容や医療などが、光の利用に関する貢献分野にあげられる。例えば光を使った植物の生育は、安定した食糧の調達を意味し、すべての人に提供できるようになるかもしれない。また光を使っての医療においては、従来より低侵襲の治療が可能になるかもしれない。これらが面光源でできれば、これらが間欠駆動でできれば、ということである。従来にない効率化が実現でき、短い時間での効果発現や少ない使用エネルギーでの実現、結果として低価格での実現が可能になり、より多くの人に提供可能になると考えている。

担当研究者

森井克行(日本触媒協働研究所)

キーワード

有機EL、面発光、周波数変調、光利用

応用分野

医療、美容、農業、化学

その他

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