教育 (Education)

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共生学の話題「超少子高齢社会の孤育て」

担当教員:大谷順子(人間科学研究科)

  • 人文学社会科学系 (Humanities and Social Sciences)
  • 人間科学研究科・人間科学部 (Graduate School of Human Sciences, School of Human Sciences)
  • 大学学部生(学士) (Undergraduate student (Bachelor's Degree))

アメリカからのオンライン講義

授業科目など要旨

超少子高齢化がすすむ日本では、2017年と2018年の妊産婦の死因の第一位が自殺となった。子育てに孤立を感じるママの割合が7割に上ると報告されている。その日本では、少子化に歯止めをかけるために産めよ、と言われ、経済停滞を打破するために女性の輝く社会、女性も働きましょう、と言われ、現代日本の女性は多くを期待されている。出産育児とキャリアは両立できることなのか、両立するためにはどのような準備が必要なのか。また、どのような社会になっていかないといけないのか。子育ては、個人のおうべきものなのか。本講義では、国際保健学・母子保健学の専門を扱いながら、それらの課題を身近な例からとりあげ、若い世代を担う学生たちが、これからキャリアと次世代育成の両方をどのように人生設計に取り組んでいくかを考える機会としている。海外留学、就業と子育てとの両立を苦戦してきた研究者やプロフェッショナルをゲストスピーカーとして迎える。

SDGs貢献可能性

履修生は女子ばかりになるという予想に反して、半分は男子学生である。自分のキャリアだけでなく、パートナーのキャリアも大切にしながら、ワークライフバランスを考えて、「誰一人取り残さない」社会の実現を考える次世代の育成の機会となっている。子育てだけでなく、UNESCOの包括的性教育や、若年妊娠と貧困、外国籍の子や医療ケア児など無園児の問題を取り上げる回もある。将来、持つであろう(実際に将来子どもをもつ現在の学生は人口統計学で見れば半分にも満たないかもしれない)小さな命と家族のことも考える機会となっている。

備考

担当教員(大谷順子)は、世界銀行やWHOなどの国際機関勤務経験を持ち、また現在、日本WHO協会の理事として、また、UNESCO Chair Global Health and Education のメンバーとして携わる研究や実務を本授業に役立てている。

【対象の課程(詳細)】
学士、全学教育共通科目